毎年この時期、つまり花粉症もピークを越えて、終息へ向かう頃、気温の上昇のため皆さん薄着になります。下半身を冷やし、GW行楽疲れも重なって泌尿器トラブルが続発。外出時におトイレの我慢から「膀胱炎」が非常に多いです。

廃用症候群(生活不活発病)と治療方法、そして漢方療法など

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廃用症候群(生活不活発病)と治療方法、そして漢方療法など

protan

30年近く店頭で漢方相談、健康相談をしていると、その時代の特徴を含めて、ひとつの「疾病の流れ」を肌で感じます。

近年になり、高齢化社会を反映してか、シニア世代の方々が多いですね。
定年退職をされて、概ね5年~6年を経過したあたりから、「どうも体調が今ひとつパッとしない・・」という男女。

こういう未病タイプのご相談が最近多いですね。
私も「団塊の世代」を歩んできた者として、気になる現象です。

【65~66歳頃に大きな節目が訪れる】

私が若かりし薬学生の時代、専門科目の教授で全国的にも著名な先生がいて、学生たちからも人気があり、親しまれていました。

人体には一つの過渡期があり、ホルモン分泌がこれに大きく関わっているとの彼の理論でした。

45歳、55歳、65歳と3回の大きな過渡期をクリアできれば、長生きできるのだそうです。(苦笑)

45歳、55歳は更年期障害や、生活習慣病で大変ではあるが、まだまだホルモン分泌も盛んであり、仕事もあるから、適度な緊張感でこれを乗り切れると思う。

しかしながら、65歳の過渡期をクリアするのは、至難である。

家事や仕事量、つまり体への刺激が半減するから、ホルモン分泌も減少する。放置すれば、意欲が低下し、ボケるも早い・・・・。

5年も続けば、極端な心身の機能低下をきたし、「寝たきり」ではなく、ただ「起きたきり」の生活に陥る・・。

その授業を聴講していた学生らは大笑いしました。その中の1人が私です。「まさか~そのようなことは無い。」と思ったものでした。

しかし、先生の講義内容が45年後の今、蘇り、その記憶を辿ると、あながち否定できませんね。むしろ先生の言われたことは的を得ていると。

【今、廃用症候群(生活不活発病)が浮上】

話を元に戻し、先ほどのご夫婦の「今ひとつパッとしない・・」症状とは?

よく伺ってみると、病理学的な所見は境界型高血圧、脂肪肝、血糖値高め・・などと、いろいろあるのですが、今すぐ病院の薬物療法や、緊急の治療は必要とせず、1日1回の弱い降圧剤、脱コレステロール剤を最小量。

そして、血糖対策としては家庭での食事療法・・・・。

このような形で日々過ごしているが、ど~もね。。と。

具体的な自覚症状としては、だるい(倦怠感)、頭が重い、起床時に目が回る。
やたら日中は眠い。昼食を食べた後にはついウトウトと居眠り。

定年後は、近隣の会社に再就職をして張り切っていたのに、年金需給と同時に退社。好きな盆栽もコストがかかるため処分したそうです。

今では、朝の庭掃除や水まき等は同居している息子の役目に変わった.という。

60停年と同時に始めた趣味のサークルも、健康維持のための早朝ウォーク。
も、現在ではなんとなく億劫になって二人共に行っていないそうです。

朝食と夕食は、パートタイマーとして勤務しているお嫁さんが作り、昼食は夫婦二人でテレビを見ながら、あまり会話もなく、ごく簡単な食事で
済ませているとか話しはじめた・・・。

私は、「お二人とも老け込むにはまだ早いでしょう・・しっかりして下さい。」と、幾分語気を強めて話を続けました。

まさに廃用症候群。いわゆる生活不活発病のはじまりと思いました。

重症化すると遷延性のうつ症や、各種循環器障害や脳障害、さらに原因不明の血栓症をきたすこともあります。

「外に出ない」、「動かない」、「付き合わない」という環境の激変により、体に異変を生じている、お二人。

まさに激動の昭和を「駆け足」でやってきた二人にとっては、
現在の「ある意味、恵まれた環境」が、かえって仇となっているのでしょうか。

お若い方々に言わせれば「そりゃあ贅沢(ぜいたく)だ。。」と一笑されるでしょうが、早めの軌道修正を必要とする深刻な疾病であると私は考えます。

【廃用症候群(生活不活発病)の治療方法】

●私は、病院勤務の出身ですので、なんとなくわかるのですが、当疾病は向精神薬や栄養剤では治癒できません。

●ましてや、入院等で「安静状態」にすればするほど頭も記憶力が低下し、状態も逆に悪化します。

●従って、医師からは物理療法(リハビリテーション)を強く薦められます。

●筋肉の萎縮、関節のこう縮を初期症状として認められ、さらに進行すれば起立性低血圧、廃用症骨萎縮、括約筋障害(便秘・尿便失禁)を発症いたします。

重症化すると脳梗塞や、精神神経障害などもきたします。

●最近、私の読んだ書籍に「動かない」と人は病む:著者 大川弥生

というベストセラー本が有りますが、まさに「生活不活発病」の多発に警鐘をしている本とも受け取りました。

「動かない」と人は病む――生活不活発病とは何か (講談社現代新書)

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【廃用症候群(生活不活発病)の漢方薬】

私は、帰脾湯(きひとう)をこのような疾病によく処方いたします。

帰脾湯は、心血虚と脾気虚が併存する「心脾両虚」を改善する処方です。

もともと、この帰脾湯の適応は健忘・動悸という「心」の症状であり、これに対して心に血を供給して治療するという漢方です。

しかし、その心の症状を引き起こす原因は脾にあると考え、同時に脾気を補って原因の治療も行う体質改善の漢方薬と言えます。

もちろん、「日常生活では、なるべく動きなさい。人にまかせきりではいけません。」と、励ますことを忘れません。


【ご注文方法】ご注文は、小太郎漢方匙倶楽部の商品のため、メーカー意向により、当店の薬剤師又は登録販売者への直接のお電話注文となります。 カートに載せての販売はしておりません。ご希望のお客様はお電話をお待ちしております。「薬のプロたん」0428-25-8682(東京都・青梅市)


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