極めて優秀な抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

   

薬剤師のぷろたんです。
久々に、症例と漢方シリーズです。

今日は逆に処方から症例ということで、有名な方剤につき一つ掘り下げてみました。

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)という処方です。

数ある方剤の中で、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)は私が知り得る処方の中でも特に優秀と認める漢方の一つです。

過去の記述「ど忘れ、もの忘れと決して笑えない。シニア世代の疾病」の中で、「抑肝散加陳皮半夏と私との出会い」の項
→ http://www.protan2.com/archives/7969

・・で記載している通り、私の病院薬剤師時代のよき思い出にもなっています。
病院時代から通算すると、当処方とのかかわりは実に30年以上になります。

副作用が少なく、高齢者にも安心して服用できる『ストレス解消』の漢方と、医局の薬審(薬剤採用審議会)でT社のMR同伴にて何度か私がプレゼンを担当したことを記憶いたします。

当時は、漢方そのものを否定する風潮があり、随分と反論を受けました。が、その割には医局の先生方でも自ら服用される方が増えました。(苦笑)
医師もストレスが多いのですね。。

ポイント1.

抑肝散加陳皮半夏は、抑肝散に二陳湯を合方し、生姜を除いた処方です。
このため停滞した「痰飲」を去る作用が抑肝散よりやや強いと思います。

ポイント2.

処方内容は神経の高ぶりを抑え、同時に筋肉の「こわばり」や「つっぱり」をゆるめ、心と体のバランスを保ちます。脾にも良く、継続する吐き気にも効果的です。

ポイント3.

特にイライラ感や不眠などの精神神経症状、あるいは、手足のふるえ、けいれん、お子様の夜なき、ひきつけなどに適応します。
元はと言えば、お子様のための処方が原点なのですが、現在では圧倒的に成人が全国的に使用している模様です。
【当店での事例】

●ご婦人外来において、更年期神経症に多用しております。他処方との併用。
●一般外来では、パニック症、不安障害、不眠症、 睡眠時無呼吸症候群(SAS)歯ぎしり、もの忘れ傾向

●小児外来では 圧倒的に夜泣き、夜尿などにも小建中湯などと応用しております。

【腹診の目安】

血行悪く虚弱な体質で、腹直筋が緊張。(特に注目は腹直筋の緊張)
つまり、虚証、血虚、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)が介在してる
場合には使用の目安となります。

ご注意!

●実証の場合には、当処方はあまり用いません。もともと実証体質のお客様
には当店では主に「柴胡加竜骨牡蠣湯」(ウチダ34番)や牡蠣等を加味
いたします。

元の処方、「抑肝散」は小児のひきつけに用いる処方として、中国の医書「保えい撮要(ほえいさつよう)」に収載されている方剤です。

日本でも江戸時代には随分と使用されていたようですが、いつの日かその「抑肝散」に陳皮と半夏が加味される。これは未だ謎になっており、誰が考案したのか確定されていません。

いずれにしても、抑肝散加陳皮半夏という処方は、メイドインジャパンの方剤であり、日本人の体質に合った極めて優秀な処方と言わざるを得ません。
(つまり日本経験方と言われています。)

抑肝散加陳皮半夏の構成生薬は下記の9種類です。

柴胡(サイコ) 熱や炎症をさまし、腹直筋など筋肉の緊張をゆるめる
釣藤鈎(チョウトウコウ) 脳循環改善により手足のふるえ・けいれん緩和
蒼朮(ソウジュツ) 水分循環を改善
茯苓(ブクリョウ) 水分循環を改善
当帰(トウキ) 血行を改善
川きゅう(センキュウ) 貧血症状を改善
陳皮(チンピ) 静穏作用 吐き気を緩和
半夏(ハンゲ) 精神安定
甘草(カンゾウ) 緩和作用
抑肝散、抑肝散加陳皮半夏は、最近ではメディアでもよく取り上げられ、『認知症』に効果的とのイメージで放映されることがありますが、あれは大きなな誤りであり、私の知る限りでは『認知症』の進行をとどめる漢方は存在しないはずです。あり得ません。

あえて言うならば、『認知症』における「周辺症状」を緩和させることは可能であると申しましょう。
※これは現在の小生の母(90超え)に実際に治験しております。

【おすすめの製剤】

ウチダ和漢薬の94番を強く推奨
つまり・・・

NO.94抑肝散加陳皮半夏エキス散300包
https://www.protan2.com/cart/goodslist.cgi?in_kate=200-1-94

適応:虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:神経症,不眠症,小児夜なき,小児疳症

ウチダ和漢薬のNP細粒シリーズにあって、その94番は延々と20年間販売を継続してきた実績がございます。極めて優秀素材かつ製剤であり、同じシリーズにある34番(竜化順清)と人気を二分しております。
もう、これ以上の製剤はないと個人的に思っております・・・が、しかし

最近では小太郎さんが頑張って、以下の製品が人気上昇中。
元々、病院の医療用漢方の素材のみがスイッチしていると考えれば、決して侮れない存在であり、製品的にも優秀です。

抑肝散加陳皮半夏はストレスの発散ができず、神経が高ぶるタイプ。歯ぎしり。

抑肝散加陳皮半夏エキス細粒G(D208)「コタロー」

処方名の「抑肝」には,肝気が高ぶって怒りやすく,神経質で俗に疳が強いといわれるのを鎮静させるという意味があります。 もとは神経が高ぶってひきつけなどを起こす小児のために創られた処方です。 神経過敏や精神的な緊張で眠れない,あるいはイライラして落ち着かないとか,逆にうっとうしいなど,年齢によらず用いることができます。
※まだまだ、取り扱いメーカーはございますが、ぷろたんが個人的に推奨している2銘柄をご紹介いたしました。

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【ご注文方法】ご注文は、小太郎漢方匙倶楽部の商品のため、メーカー意向により、当店の薬剤師又は登録販売者への直接のお電話注文となります。 カートに載せての販売はしておりません。ご希望のお客様はお電話をお待ちしております。「薬のプロたん」0428-25-8682(東京都・青梅市)

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参考サイト
お薬と言ってもセルフケアを目的とした市販の漢方薬です。ばあばは虚弱なもので、あまり強い薬は飲めません。そこで漢方なのですが、漢方の中でも特にマイルドな、かつ自身の体にフィットする方剤を専門家である薬剤師さんにお願いをしています。
【プロたんサイト構築について】(会社設立)「保険調剤(処方せん応需の保険指定)」と「漢方薬のご相談」。この業界では「二つの要素」は決して両立は無理との指摘のあった保険薬局の運営。これら「大きなテーマ」に挑戦すべく「プロたん薬局(プロドラッグ
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